日記

誰でも八百屋になれる。


昨年の今頃は6月梅雨明け~ひたすら猛暑の日々でしたが、今年は梅雨らしい日が続きますね。。おひさま来ないと夏野菜の不作が長引きます。梅雨明けが待ち遠しい令和元年の文月。

 
八百屋は誰でもできます。
思い立てば、宣言すれば誰でも始められます。
仕入れて並べて売る。衛生管理責任者を取得し、狭くても店舗物件があればすぐにでも【始め】られます。
 
しかし。
 
【続ける】
 
も少し付け加えると
想いをキープしたまま続ける】それが大変なのです。
 

八百屋は
生鮮品というナマモノ
、そして
対面販売というナマモノを取り扱います。
 

◆生鮮品
ナマモノの文字通り、そもそも【一定の質ではない商品】です。
人(生産者)や場所(産地)や季節や気候や品種。
同じ生産者でも入荷の度に状態にズレがあります。
 
また、お客さんの都合や店の売れ行きに関係なく
時間の経過で【勝手に劣化する商品】というのも生鮮品の特徴です。
 
この不規則さの中で極力毎日“よい売場”を示すことができるか。
売場責任者の腕の見せ所でしょう(^^)
 

◆対面販売
対面接客が“ナマモノ”とはよく言われますが、要は
【店(売場)が目指すコンセプト⇔お客さんとの意思疎通】の度合い・バランスです。

お互いの初見から完全一致することはあり得ません。
極端に言うと、お客さんの要望は無尽蔵です。全方位に無限に広がります。

一方、店側(とくに個人商店)の資源は、人員/スペース/商品力/情報量/時間/資本、すべて有限です。
 
この状況下で、店長たる私が心がけていることは以下の2つ。
■店ができること・できないことをはっきり伝える。相手と共有する。
■お客さん自身が本当は何を欲しているのか会話で整理し、(優先順位・購入品目・量の)最適に導く。
 
“対面販売のコツ”、会話でも発信でもやることは同じです。
お客さん⇔店、両者間の“想いが重なるポイント”の共有や提案・マッチングを
店内会話やSNS・メルマガを駆使しながら、毎時毎日しているつもりです。
 
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掴みどころのない、正解のない接客。
向き合う人それぞれの好みや苦手やクセがあり
頼みの商品は、仕入が発生した直後から劣化が進み、時間経過とともに販売評価額が下がる。
 
△△を◇◇個並べれば無条件で1日〇〇円稼げるような“確実に稼ぐコツ/稼ぎ頭”もなく、不安定要素しかない中での稼ぎ=運営が生鮮販売の特徴。
 
「八百屋/有機食材の店やりたい!」と、
年5-6回相談があったり、怪しい遠目の視察があったりしますが。。
2019年にゼロから始めることを全くお勧めしません(苦笑)
これまでの話や数字的実情を伝えた上で
「それでも八百屋やりますか?」と聞きます。

 
端からみたら意地悪いかもしれませんが、実際に店を開け、数か月~1年以内に閉店した例を(大手企業/個人に関係なく)幾度となく見ています。
巡り巡って、イイモノが欲しいと“期待”して来店するお客さんに残念な思いをさせ、ファン定着/層の拡大/普及を阻む“壁”にすらなってしまう。短期出店閉店の繰返しはデメリットでしかないはずですが、どの小売業にもその実態があり残念に思います。
イイモノへの期待~落胆をお客さんが繰り返してしまう現状。
新規開店の店を見に行っても、やさいやふうどへの新規来店でも。
「この店何があるのかしら、続くのかしら?」というお客さんの雰囲気を未だに察知してしまう瞬間があります(汗)
 
店は続けてこそ。
八百屋の運営を続ける覚悟・ファンを獲得し/相互に応援しあう状況を作り続ける覚悟がある方には、いつでも相談受けますし、いろんな提案もします。
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話をもどして。
 
たくさんの選択肢・引き出しの中から
ひとりひとり&場面々々の【異なる解を示し続ける】大切さ。
臨機応変・朝令暮改といわれても、“付与条件”が変わり続ける毎日のなか、常に従業員判断が必要なのが八百屋(生鮮食品売場)です。
 
五感に加え
体力/精神力/管理力・発信力・理解力≒コミュニケーション能力をフルに使います。
 
いろんなこと書きましたが、要は
★できるか・できないか
★毎日心新たに働けるか

毎時毎日。究極に試され続けるのが八百屋・生鮮食品店の仕事だと考えます。
 

 
【美味しい野菜を、美味しい状態でお渡しする】
それが、やさいやふうどの一貫したコンセプトです。
「この前の〇〇、美味しかった^ ^」
そんな声をいただいた時のうれしさ・楽しさといったら。。^ ^
明日も明後日も、がんばりますよ~☆彡
 
(おわり)
 
#やさいやふうど #店長日記 #売場は世間の鏡 #個人商店の矜持
#八百屋言語化計画